農業の性質上、一年生作物は毎年土壌から大気への炭素の正味放出を引き起こしてしまいます。
メジャーではありませんが、樹木やほかの長命のブドウ、灌木、ハーブなど、多年生作物にも基本食料になるものがたくさんあります。
木に実る基本食料としては、バナナやパンノキなどのでんぷん質の果実、アボカドなどの油が豊富な果実、ココナッツやブラジルナッツなどのナッツ類があります。
マメ科の木の多くは多年生で、チャチャフルトの木、キマメ、メスキート、キャロブなどがあります。
アフリカには基本食料となる樹木作物が豊富です。
パオバブ、マフラ、アルガン、モンゴンゴ、マルラ、ディーカ、モンキーオレンジ、モリンガ、サフー、、、、など。
現在、耕地の89%、約12億ヘクタールを一年生作物が占めています。残りの多年生作物が占める耕地のうち、4,700万ヘクタールでは多年生の基本作物が栽培されています。
一年生の基本作物から多年生の基本作物の栽培に転換された土地は、平均して毎年1ヘクタール当たり4.75トンの炭素を何十年間も隔離します。
今のところ、熱帯地域と北方寒冷地域には一年生の基本作物に匹敵する収量を上げることのできる作物の候補がありません。
多年生の基本作物が直面する課題は、機械収穫です。
しかし、その欠点ゆえに低所得国の多くの農家にとっては収入源になるとも言えます。
複数の基本作物を組み合わせた森林農場ならやっていける余地があるからです。
課題はありますが、長所が多く、森林農場、多層的アグロフォレストリー、間作林に根付く可能性があります。
樹木作物は土壌の浸食と流出を逆転させ、雨水の浸透率を高めます。
急すぎる傾斜でも栽培できます。
かなり乾燥した条件を好む種類もあります。
地球温暖化は、長引く干ばつから鉄砲水を伴う豪雨までの極端な降雨パターンをもたらしています。
多年生の基本食料となる樹木作物は、一年生作物が生育できない条件でもよく育ちます。
作物の転換は、小規模自営農業、村落、自然保護、収入と何重もの利益につながり、土地と資源のより賢明な使い道です。
2050年までの成果ランキング14位
CO2削減 20.19ギガトン
正味コスト 12.85兆円
正味節約額 67.09兆円