風力・太陽・地熱・水力のエネルギーだけで回る社会への橋渡しとして考えられるのが
「バイオマス」です。
グリッドが予測可能な負荷の変化に対応補助し、風力・太陽光のように変動型の電力源を補完したりできます。環境問題になり得る廃棄物を活用するバイオマスによって時間稼ぎをするのです。
近い将来には、化石燃料をバイオマスで大替することで、炭素の増加を防げる可能性があります。
ドイツでは、成長の早いヤナギを刈り取りカーボンニュートラルなバイオマス発電所で使い、エネルギーの7%を生産しています。
バイオマスは廃棄物か接続可能な栽培法で育てた作物などを使うならば解決策として可能性があります。
木材を燃料にするのは収穫と加工の総コストを計算するとカーボンニュートラルではありません。米国には建設中認可手続き中の、木材を燃料とするバイオマス発電所が115ヶ所以上あります。木はまた成長しますが、それには何十年もかかるのでカーボンニュートラルとは言えません。
バイオマスを巡っては賛否両論があり、環境や社会へ与える影響を正確に評価する為にかなりの研究がされています。
現在バイオマス発電は再生可能エネルギーの中で最も多く、世界の発電量の2%を占めています。
スウェーデン、フィンランド、ラトビアなどの国では、20〜30%をバイオマスが占めていますが、ほぼ完全に木材が原料です。
バイオマスのために原生林を伐採してのペレット製造は、温暖化対策から大きく後退する行為です。しかし、適切な環境保護策を講じた上で森林から侵入種を抜き取ることは、バイオマスエネルギーの良い供給源になりえます。
慎重に規制、管理する条件下でのバイオマスは未来のクリーンエネルギーへの橋渡しであり、段階的に廃止されます。
2050年までの成果ランキング34位 CO2削減 7.5ギガトン 正味コスト43.05兆円 正味節約額55.58兆円