エネルギー転換が進行しています。
炭素系燃料から再生可能エネルギーへの転換。
そのブレークスルーの一端は分散型エネルギー貯蔵です。
住まいや職場で生産したエネルギーを保持する技術です。
分散型エネルギー貯蔵はエネルギー産業を変容させると言えそうです。
大規模な発電所から配電される場合、電気はまず高圧送電線に入り、降圧変圧器を通って地域の送電網に流れ込み、ようやく家や職場にたどり着きます。
分散型エネルギーシステムはこの順序をひっくり返します。
消費者はピーク需要の高い料金を避けそのぶん弾力的に立ち直りの早いグリッドになり、電圧低下や停電の原因になる需要の急増を防ぐことにつながります。
風と太陽など再生可能エネルギーは自然変動します。
これは需要と供給を厳密に監視しなければならない、電気事業者にとって厳しい課題です。
グリッドからの独立性を構築するには、入手しやすい価格の蓄電装置が必要です。
企保的にストレージには2つ方法があります。
単独で使えるバッテリーか電気自動車です。
ストレージのコストは2009年の1キロワット時13万円から2016年の約2万円まで下がりました。
数年のうちに一キロワット時5千円になると予測されています。
過去20年間、太陽光発電のコストと成長が予測を良い意味でことごとく裏切ってきたのと同様に、バッテリー価格の予測も外れ続けています。
2020年までにバッテリー価格が1キロワット時2万円になると予測しましたが、テスラなどが2016年に達成しました。
現在のコストで、分散型エネルギーシステムに53.5兆円投資すると、米国の企業と家庭は今後30年間でピーク需要の電気料金を428兆円節減できるでしょう。
バッテリーのコストは今後4年で半減する可能性があり、節減額も増え、再生可能エネルギーへの依存度を高めれば、気候変動にも大いに貢献することになります。
分散型貯蔵システムは、再生可能エネルギーの普及を促進し、石炭、石油、ガスによる発電の拡大を回避します。
導入パターンは利用される環境が都市部か農村部化によって異なります。
いまでは、ソーラーパネル製造にかかるエネルギーコストは大幅に下がりました。
バッテリーも同じ道を歩んでいます。
そうなれば、これから開発されるであろう、センサー、アプリ、ソフトなどによって動く全く新しい未来のエネルギーグリッドが稼働することになります。
2050年までの成果ランキング77位
コストと節減額は再生可能エネルギーに含まれる