世界に10億人以上いるグリッド(送電網)を利用できない人々が暮らす場所では、灯油ランプとディーゼル発電機の代わりに太陽光が利用されるようになっています。
ドイツでは、PV容量の大半は屋上ソーラーで、150万台のシステムが設置されています。
人口1億5700万人のバングラデシュでは、360万台以上の家庭用PVが設置されています。
オーストラリアでは、16%に屋上ソーラーがあります。
屋上PVの経済的利益は双方向で成り立つと多くの研究が示しています。
電源構成の一端として屋上PVを持てば、電気事業者は火力発電所を増設する資本コストを回避できます。これは、利用者側にとっては、電気代として負担する費用です。
また、環境や公衆衛生に及ぶ影響を免れます。
電気需要のピーク時にPVによる供給で補えば、割高で汚染源となるピーク時発電所の運転も抑制できます。
オフグリッド環境では、屋上パネルは低所得国の農村部に電気をもたらします。
PVがあれば大規模な集中型送電網は必要ありません。
バングラデシュだけでも、360万台の家庭用PVが、11万5000人の直接雇用と5万人以上の下流部門の雇用を生み出しています。
家庭が屋上ソーラーを採用すれば、発電とその所有権を一変させ、発電を自らの手ににぎることになります。電気自動車も普及すれば、ガソリン満タンが家庭で実現できます。
生産者と利用者がひとつになり、エネルギーが民主化されるのです。
2050年までの成果ランキング10位
CO2削減 24.6ギガトン
正味コスト 48.48兆円
正味節約額 370.22兆円